高校生のオーストラリア留学は、ほとんどがホームステイを利用するのではないでしょうか。
娘がオーストラリアでお世話になったホームステイファミリーと、現地での生活などについてご紹介します。
ホームステイファミリーとの相性が良ければ、留学は成功する確率が高くなる!そう感じた1年でした。
ホームステイ先のリクエストはできた?
「ホームステイ先のリクエストをもとに、ファミリーを選びます。どんなご家庭がよいか希望を出してください」というリクエスト用紙をいただきました。
例えば「子どもがいる家を希望しますか?」「食事制限や食物アレルギーはありますか?」など生活するうえで必要な事柄を記載します。
その他「オーストラリアではペットを飼っているファミリーが多いので許容できないペットは何か?」などを記載します。
小さい子どもがいる家がいいって書いているサイトが多いよね
性格的に無理だと思うけど…平気なの?
娘は、起立性調節障害という疾患があります。
起立性調節障害は、自律神経系の異常で循環器系の調節がうまくいかなくなる疾患です。立ち上がったときに血圧が低下したり、心拍数が上がり過ぎたり、調節に時間がかかりすぎたりします。
子どもに起こりやすい起立性調節障害 | 済生会 (saiseikai.or.jp)より引用
起立性調整障害はどのようなものなのか、体調や対応方法などを詳しく記載したものを一緒に提出しました(すべてに日本語)。
「必ず英語で記載した診断書であること」ということではなかったので、日本語での病院の診断書を提出しています。
その他にも記載したのはこちら
- 鳥や爬虫類等のペットは苦手
- タバコを吸わない家
- 休日は寝ているのが好き
- 子どもがいない家庭がいい
- 食物アレルギーはない
- ほこりっぽい家はダメ
希望りのステイ先がみつかるかどうかはわかりません。
少しでも起立性調節障害の事を理解してもらえるファミリーになればいいなと思っていました。
現地に着いてから(お金はかかりますが)ホームステイ先を変更することもできます
ホームステイ先は、ほぼ希望に沿ったものでした
留学1か月前ぐらいに、ホームステイ先のファミリーが決まったとの連絡がありました。
娘のホームステイ先は、オーストラリア人のご主人と、中国人の奥様のご夫婦です。
ワンちゃんとネコちゃんがいるご家庭です。
「二人で料理をするのが趣味」「上海語を教えることもできますよ」とのこと。
なんだか楽しそうな雰囲気、動物に触れないけど大丈夫かな?
学校へは車で送り迎えをしてくれるとのことで、日本との違いに驚いてしまいました。
車で送り迎えがないホストファミリーもあります。
ホームステイ先の日本土産に悩む
ホームステイは何度かされたことのあるご家庭でした。
お土産は他の人とはかぶらないように定番品は避けました。
我が家が選んだのは「塩」と「かりんとう」。
ホストファミリーはお料理が好きとのことでしたので、塩ならどの家でも使うかなという理由から。
かりんとうはパッケージ(箱)が和柄になっているものを選びました。
かりんとうはとても気に入ってくれて、パッケージは家に飾ってくれたそうです。
抹茶を持って行きたい
娘の中学の部活が茶道部だったこともあり、日本文化を紹介するための道具として抹茶と茶筅(ちゃせん)を持って行きました。
ファミリーに茶筅を使ってお茶を入れたら喜んでくれたそうです。
日本文化を紹介するお土産を考えるなら
日本文化を紹介するなら「招き猫」はいかがですか。
“Lucky cat” といえば通じるので、説明しやすいですね。(※手の向きが日本とアメリカでは違うのでご注意ください)
日本のグリーティングカードは豪華で繊細・見栄えがいいのでおすすめです。
スーツケースに入れても場所も取りません。
季節感のあるグリーティングカードなら、日本文化の説明もできるので一石二鳥ですよ。
食品をお土産に持って行く場合には、持ち込み可能なものであることが必要です。詳しくは在日オーストラリア大使館の「検疫について」のページをご覧ください➡FAQ: 検疫について (embassy.gov.au)
娘のオーストラリアでの生活
こちらはある日の夕食。
珍しくオーストラリア的な食事だったそうです。
ステイ先の家のルールなど
娘のステイ先で用意されていた部屋の中には、専用のバスルームとトイレがついていました。(珍しいそうです)
家のルールは以下の通りです。
- シャワーの時間はPM8時~9時の間にすること
- 洗濯は週に1回ファミリーがしてくれるが、下着と靴下は自分でシャワーの時に洗うこと
- 週に1回、自分で部屋の掃除をすること
- 朝ごはんは、自分で用意すること(冷蔵庫のものを使ってよい)
娘のホームステイ先のファミリーは、(仕事をしてない)初老夫婦ということもあり生活自体もゆったりしていました。
昼間まで寝ていても、文句言われないの
お昼寝大好きなご夫婦でしたので、土日など学校が無い日は昼間は静か。
みんな自分の部屋でお昼寝してるの~
起立性調節障害なので、規則正しい生活をしてほしかったのですが無理でした。
オーストラリア留学中は体調良く過ごせていたので、本人は病気のことは気にならなかったのだと思います。
洗濯はどうするの?
自分の下着と靴下はバスルームで洗ってね。それ以外は週1回まとめて洗濯するよ
娘のホームステイ先では、週1回ホストファミリーが洗濯をしてくれました。乾燥まで終えて部屋に持ってきてくれていました。(オーストラリアは慢性的な水不足です)
週1回の洗濯というのは聞いていたので、制服のワイシャツなども含め、下着、洋服などは基本的に1週間分を揃えて持って行きました。
ホストファミリー宅には部屋干しのハンガー等が無かったので、日本からオーストラリアに小さい洗濯用ピンチなどを送りました。
帰国時にはホストファミリー宅に置いて帰ってきましたよ。
簡単な料理を作れたのが役に立った
日本の味噌汁が好きなホストマザーに、味噌汁を作ってあげたそうです。
オーストラリアには日本の食材が売っているお店があります。
だし入り味噌を買い、家にある味噌汁の具になるものを入れ作り方を教えたとのこと。
その他、玉子焼き、そうめん、巻きずしを作ったそうです。
日本文化を紹介するときなど、役に立つよ
1つぐらい簡単な料理ができると、留学生活の助けになるかもしれません。
娘のホームステイ先でのメリット、デメリットはこちら
娘の場合、デメリットになるようなことが実はあまりありませんでした。
メリット | デメリット |
---|---|
食事がおいしい家だった 細かいことに干渉しない家だった ペットがいたので、触れ合うことで気分転換になった ホストファザーはやさしさの塊のような人だった ホストマザーと性格があっていたので問題なし | 生野菜があまり食卓に出なかった 食事に慣れないものが出てくる |
ホストマザーが中国の方なので、食事は中華が多かったようです。
中華の場合、野菜は火が通っているものが多く生野菜が食べられなくてつらかったのはこれぐらいだそうです。
生野菜出して!ってリクエストして出してもらったけど、実は毎日食べたかった
週末はサブウェイで生野菜をよく食べたと言っていました。
食事に文句はなかったよ。手作りの餃子や肉まんとかも食べたよ
途中で別のホームステイ先に変更することも可能でしたが、娘とファミリーの相性が良かったこともあり1年間お世話になりました。
日本に帰る時に私の病気のことをいろいろと調べてくれて、受け入れることを決めたと言っていたの。とても感謝している!
今でもファミリーとは連絡を取り合っていて、週に何度もチャットをしています。
一緒にオーストラリア留学した友達に聞いても、連絡を取り合っていないとのこと。
関係が長く続いているのは娘だけのようで、高校の先生からも「珍しいね」と言われていました。
他の留学生のホームステイ先はどんな感じ?
娘と一緒にオーストラリア留学したクラスメイトの話をご紹介します。
ホームステイ先はいろいろなご家庭があります。
実際に行ってみないとわかないことばかり
- ベジタリアンのお家になってしまい、肉が食卓に上がらない
- 日曜日は教会に礼拝に一緒に行く
- 土日も朝の起床時間が決まっている
- 子どもが小さいと遊び相手になる羽目になる
- 思春期真っただ中の子どもがいる場合、家の中がギスギスする
- ホストファミリーに話しかけても答えてくれない
- ホストファザーやホストマザーに話しかけると、子どもが邪魔をして話をすることができない
- 土日は毎週お出かけをする(行かないは許されない)➡テスト前は大変
- 食事の好き嫌いはダメ
- シャワーは5分以内➡オーストラリアは慢性的な水不足なので仕方ない部分です
- ホテルのようにきれいなお部屋なので、自室もキレイにしなければならない
- 自室は1部屋与えられるはずが、ホームステイファミリーの持ち物などを入れたまま。頻繁に部屋の出入りをされてしまう
- 朝起こしてくれるが、体を触られる(速攻、ステイ先を変えてました)
ホームステイ先はビジネスとして行っている家庭と、楽しみで行っている家庭があります。
副収入の一つとしてホームステイを受け入れている家庭の場合、ドライな関係に「あれ?こんな感じなの?」と思ってしまうかもしれません。
自分にとって受け入れられない状況なら、ステイ先を変えることも視野に入れたほうがいいです。
毎日のことなので地味にストレスが溜まり「留学なんてしなきゃよかった」ということにもなりかねません。
文化も考え方も違うから、仕方ない部分もある
自分の意見をいえないと留学は苦しい
英語で相手に伝えられないと嫌な思いをすることがあるというのは誰にでもある出来事です。
日本でも普通に起きることですが、海外なら文化の違いもあり起こりやすい出来事のの1つでもあります。
娘と一緒に留学した子のお誕生日パーティをホームステイ先でやるので、泊りがけできていいよという話がありました。
娘は楽しみに友達の家に遊びに行きました。
その時バースデーケーキにロウソクをつけてお祝いしてくれたのです。
このロウソク火を吹き消したら、日本の場合捨ててしまう家庭も多いのではないでしょうか。
我が家の場合、ケーキ屋さんが無料でつけてくれるロウソクは火を消したら捨ててしまいます。
娘の友達も使ったロウソクを捨てたら烈火のごとく怒られたそうです。
それだけでは終わらず、かなり強い口調で罵倒されたとのこと。(オーストラリア人がすべてそういうことではなく、たまたまホームステイ先がそういう方だったのです)
日本人の場合、我慢して言い返さないのが普通かもしれませんが、友達は英語ができない&我慢するしかないと判断しただ泣くという事態になっていたとのこと。
娘は日本では捨ててしまう家もあるなどを片言で伝えたとのこと。
日本のように「私の事を察してほしい」という気持ちでは留学は無理です。
トラブルが必ずあるわけではありませんが、言いたいことが少しでも伝えられるようにしておくと問題があったときに相手に伝えることができます。
留学に行ってから会話の練習をするのではなく、留学前から会話の練習をすることも大事です。
ゼロベースで留学するよりも、1文でも2文でも言えるようにしておくと気持ちの上でも自信をもって留学に行けますよ。
ネイティブキャンプやレアジョブ英会話などのオンライン英会話で渡航前にレッスンするのもいいですよ。
日常英会話コースなどで家で使う英会話を学んでおくのもおすすめです。
まとめ:ホームステイ先はとても大事
ホームステイ先のファミリーとの相性は、留学にあたりとても大切だと思います。
友達の中には、どうしても合わなくて途中でファミリーの変更をしている子が何人もいました。
娘は居心地が良かったので変更する気はなかったとのこと。
1年間に渡り同じファミリーで生活できたのは、娘にとってとても良い体験になりました。
日本に帰国するのがとても寂しい、ずっとここに居ていいのよ
と言ってくれるぐらい、とても仲良くしてくださいました。
オーストラリアに親戚ができた感じでしょうか。
ホームステイ先に希望が出せるなら、なるべく多くの項目に真剣に答えることで希望に合ったファミリーに出会えるかもしれません。
ホームステイファミリーと良い関係が築ければ、留学もうまくいく可能性が高くなります。
送り迎えの時間、家での食事の時間、ちょっとした休憩時間など、あらゆる場面の会話が全てアウトプットする時間。
お互いに自室にこもってしまうと、英語に触れる機会が学校だけになってしまいアウトプットの回数が減ってしまいまいます。
ホームステイ先が合わないと思ったら、すぐに環境を変え居心地のよいファミリーを探すことをおすすめします。
留学の成功は本人の努力とホームステイファミリーにあり!かもしれませんよ。
コメント